コンコンベの長老

気持ちのいい、午後だった。久しぶりに、庭の草の上に座って、ゆったりと過ごしていた。ここ1週間くらい、体調が悪く、布団から出る事ができなかったのだ。

最近、体力の衰えを感じてきた僕は、ふとこれからの事、またいつか訪れるであろう、死という事について考えていた。

 

そういえば、コンコンベって、寿命はあるのかな?
同じ草の上で、ゆったりとしているコンコンベたちを見ながら、考えていた。

 

その時、草陰から大きなコンコンベが、ゆったりと現れた。

 

アロハー!!
元気かな?(太字はコンコンベ)

 

こんにちは。
あなたは???



ハワイに現れたつもりだが、ちょっと雰囲気が違うな。
ここは、どこだね??


沖縄です。
アジアですよ。


そうか。たぶん君が、生と死について考えていたんだな。
それで、引き寄せられてきた。
なにしろ、その話題のはなしは、得意だからな。

君の聞きたい事は、わかっているので、勝手に話させてもらうよ。

 

・・・・。
どうぞ・・・。

 

わしは、長老と呼ばれておる。人間の感覚でいうと、今900歳くらいだな。
そろそろ寿命だと思うが・・・。

こんな事かな? 君が聞きたいのは。

 

つづく

 

世界を変える方法

 

ある朝、目を覚ました僕は、コーヒー片手に、パソコンのスイッチを入れた。
とりあえず、ネットでニュースを見るのが日課になっている。

いやー、今日も冴えない話題ばかりだな。
それに、最近なんだか世の中おかしいよ。
戦争でも始まるんじゃないかな?

とたんに僕は不安にかられ、どうにかして戦争を回避できないかとか、もう少しましな世界になってほしいと考えだした。

「無理、無理」
*太字はコンコンベ


振り返ると、コンコンベがいた。

無理ってどういうことかな?
物事は、そんなに簡単にあきらめたりしちゃいけないんじゃない?
少しムッとして言った。

「無理なものは、無理だよ。
なぜなら、世界なんてものは、どこにもないよ。

静かに目を閉じて世界がどこにあるか、感じてみてごらん。
君が世界に触れる事ができるかな?

実際に手で触れる事ができるもの以外は、この世界では、変える事はできないよ。」


でも、人の心は変えられるよね。たとえば、すごく影響力のある人にであったり、感動したり。
心は、触る事はできないけど、変える事ができる。
こころが変われば、人は変わるよ。


「いいところに気がついたね。心は、変える事ができる。

では君は、世界に影響を与えることができるかな?世界を感動させる事ができるだろうか?

それは無理だと、君もわかるだろう。」

「なぜなら世界に心はないからだよ。」

「世界とは、ただの言葉だよ。実態がない。」

では、どうすればいいんだろう。
コンコンベさん。


「しかし、方法はあるよ。」

「世界を変える第一歩は、自分を好きになることだよ。

とことん、自分が何者かを探求して、とことん愛してごらん。
世界の平和を望むことは、しばらく横においとくといいよ。

もっと利己的になってごらん」


それは、ずいぶん過激な考え方じゃないの?

 

「そうかな?利己的とは、自分を愛するということだよ。
ありのままの自分を愛するということだよ。

利己的な者だけが、他人を愛す事ができる。

利己的な者だけが、世界を愛することができる。

欠点だらけの、自分を愛せずに、どうやって欠点だらけの人や世界を愛する事ができるんだろう?

それから、愛には、三次元的な制約がない。実態があろうが、なかろうが、愛する事ができる。」

「愛は次元を超えるのさ」


そして、愛が世界を変えるんでしょ。


よく、わかってるじゃないか?
しかし、ほんとの事をいえば、変える必要は何もない。
君と世界が恋に落ちてるからね。

 

星たちのダンス

 

月がとてもきれいな夜だった。
今日が満月なのかどうかは忘れたが、まん丸い月が夜の空に輝いていた。


「今日も楽しそうに、浮かんでるね」
※太字は、コンコンベ



ほんとに浮かんでる感じだね、コンコンベさん。
でもほんとうは、月は地球と重力で引かれ合い、さらに月が回転することで
発生する遠心力で、同じところにいるんだよ。
と説明してあげた。
コンコンベのファンタジックな気分をぶち壊して、申し訳ない気もした。


「これは、大笑いだね。まず物理学を復習するといいよ。そんなことはでこにも
書いてないよ。まあ、地球の物理学はたいして役にたたないけどね」


むむむ、そうだったっけ?
ほんとはロクに勉強してないので、しょうがないか。
では、どうして月は、地球の周りを回っているの?


「それは、ただ遊んでいるだけだよ。飽きたらほかの場所に移動するはずさ。
それに万有引力なんてものは、ほんとはないのさ。
地球人によると、男女が惹かれ合うのも、引力の作用によるものだとか。
まあ、冗談はさておき、
ほんとのところは、すべてのものが、自分の意思により、動いている。君には、大きな岩は、ずっとそこにあって、動かないと感じるかもしれない。でもそれは、彼の意思なのさ。
空に浮かぶ星たちも、それぞれが、自分のやりたいように動いているよ。」


では、星たちは、なんの為に規則正しく動いているの?
銀河系は、渦巻きのようになってるし。


「それは、星たちがダンスをしているのさ」


本当かな〜〜??
宇宙が誕生して、何十億年かは忘れたけど、そんなに長い間ダンスしてるの?


「君たちには、時間というマジックのおかげで、ほんとうの事は、わからないんだよ。でも彼らは確かに踊っている。もちろん楽しみながら。
人間にとっての人生もそうあるべきだよ。というか、踊ってはいるんだけどね。
とても、ぎこちないダンスだね。」
幼い頃より、意識を押さえつけられて育ったおかげで、人間は、宙に浮かぶこともできなくなったね。」


古代の人は、空を飛べたの?


「現代人だって、飛んでる人は沢山いるよ。意識を完全に解放できた人達だね。」


でもそんな話、いちども聞いた事がないけど。



「そういう人達が、表に出てくる事は絶対にない。
そういう仕組みになっているのさ。

君も旅に出てみなよ。
この世界のいたるところに、ひっそりと開いた、時空の裂け目から抜け出て、意識を変える旅にでてごらん。
コンコンベたちは、喜んでそのお手伝いをさせてもらうよ。」